エコ改修プロポーザルに参加して思うこと。

  • 2010.03.19 Friday
  • 15:37

 去年のブログにもUPしたが、昨年12月にとても興味深い
堺高校エコ改修のプロポーザルに参加した。それに先立ち、6ヶ月に渡り、ほぼ毎月
エコ改修セミナーがあり、毎回100名近い関係者が参加した。
私も全セミナー6回とも、休まず出席できたのは、セミナーが実体験や事例視察
など、毎回大変有意義なものだったこともあるが、環境というテーマは、非常に
素直に解いて行くべき分野だと感じているし、実際、自然が相手では、小手先の
手法では太刀打ちできない分野だとも感じていて、とても純粋な気持ちで参加出
来たことが大きかったと思う。

参加資格がセミナーに参加していること、堺市の設計事務所と協同することがあり、
母校、泉陽高校の先輩、作本さんからの紹介で、同じく大先輩に当たる木村総合設計
の木村さんをご紹介いただき、そして、設備には、レオ設備の加藤さんの御協力を頂いた。
3人ともセミナーには皆勤組みで、HTAのスタッフもみんな、環境にはとても興味があり、
非常に楽しい夢のあるプロポーザル提案が出来たと自負している。有難うござい
ました。

2月になって待ちに待った結果は、残念ながら落選・・・ただ、参加したチーム
の案が市役所ロビーに展示されているとのことで、早々に見てきました。
当選案、優秀案、さすがに良く出来ていたと思うのですが、プロポーザル全般に
感じることがあります。

プロポーザルとは? コンペと違って案を決めるのではなく設計者を選ぶ?はず
である。実際にプロポーザルを勝ち抜くには、そこはなかなか微妙なバランスが
必要である。実現性の表現が難しい。考え方とは言うものの、実際の設計を元に
描いたものの迫力がやはり、審査員への評価が高くなる。
ただ、設計とはそんなA4の用紙に少し述べただけで決まるものでもない。とも
思う。特にプロポで難しいのは、本来設計には不可欠なレスポンスが出来ないこ
とである。クライントが何を本当に大事にして、周囲の環境や将来の計画、状況
など、プロポーザルの要綱で一方的に示される条件のみで提案しなければならない。
発注者側からすれば、参加者全てに同じ条件だから・・・との言い分もあると思
うが、設計とはそんな安っぽいもの?なのかとも言い返したくなる。
建築は、本当に多くの条件や状況に、一つ一つ丁寧に答えてこそ成り立つもので、
そのレスポンスの仕方によっては大きく違ったものになると信じている。
そして、その初期段階であるプロポーザルの提案で、「実現性や具体性」も重要
だが、「夢や可能性」はどうなのだろう。
1995年にシーザーペリ事務所で、当時の建設省の初の公開プロポーザル、国
立国際美術館プロジェクトで日本の著名建築家や大組織事務所の中で選ばれたと
きの評価のコメントが「一番可能性を感じた」との言葉だった。
それ以来、80を超えるプロポにチャレンジして「可能性」と「未来への夢」を
表現することを重視してきたが、残念ながら。。。勝率は1割を切っている。

あ、すみません。いつのまにか本題を外れて愚痴にならないうちに、環境プロポ
に話しを戻します。

今回の私達の提案は、環境を出来る限り多くの人に感じてもらう建設プロセスと
建築を提案した。その意味でも、今回のプロポの展示には大賛成で、環境デザイ
ンは、建築関係者だけでなく、出来る限り多くの人に触れて、環境ファンの人口
を増やして行くことが大事だと思う。
これからも、地道にできることから着実に実行して、そしてグローバルな夢を持っ
て楽しくチャレンジして行くことで、環境デザインを追及してゆきたいと思いま
す。




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